2009年~10年(バンクーバーOPシーズン)のフリープログラム(タチアナ・タラソワ振付)
真央ちゃんの「鐘」は、私にとっても大好きで大切なプログラムの一つです。
サンクスツアーで、再び無良くんが滑るというこの上ない幸せ。。
2度目の世界女王に輝いた、2010年トリノで行われた世界選手権の演技での、実況の「自由と解放がテーマ」「苦しみ悲しみ全てを洗い流す、明日に光差す魂の響き」という言葉のように、タラソワさんが振り付けたこの「鐘」の背景には、確か、帝政ロシア末期の、圧政によって抑圧された人々の「苦しみ」「嘆き」「怒り」が込められていた、と記憶しています。
重いフレーズが繰り返される難曲です。
“曲調がシンプルな分、確かな表現力が試される。表現で目指したのは『人間の力強さ』そのもの” (引用:「浅田真央 さらなる高みへ」吉田 順著 学研教育出版)
無良くんの「鐘」の解釈は、無良くんのフォトブック『MURA』の中で書かれています。(サンクスツアーの会場でも販売中です)
重厚なオーケストラにも、激動的なライティングにも、負けないどころかねじ伏せるような、無良くんの力強さと迫力がすごいです。
この曲を見事に滑りきった当時19才の真央ちゃんの「鐘」に震え、今また無良くんの「鐘」に身動きできなくなる幸せを感じます。
原曲はラフマニノフのピアノ独奏曲で、真央ちゃんや無良くんが演じている「鐘」の音源はストコフスキーが編曲したオーケストラ版だそうです。
是非現地で、地の底から突きあがり、会場全体を巻き込んでいくような重低音の響きを感じながら、無良くんのスケートを観て欲しいです。
音源として知られているCD
上のCDと同じフィラデルフィア管弦楽団の、別の指揮者の「鐘」
途中からですが、豪華なオケの編成がよく分かります!
パーカッションも銅鑼、ティンパニ、シンバル、大太鼓と重厚系の総出演!
Rachmaninoff/orch. Stokowski – Prelude in C-sharp minor
(動画はフィラデルフィア管弦楽団の公式様からお借りしました。ありがとうございます。)